※「MC」2023年7月10日発行(第1215号)『好きになっちゃった』リリース時の特集記事を再掲載しています。
──「好きになっちゃった」は、とてもストレートで誰もが共感できる曲ですね。
「この歌詞が届いたときは、メンバーみんなで、“こんなの、好きになっちゃうだろ!”って言い合ってました(笑)。
少女漫画やドラマを見ているかのようなキュンキュンさが感じられて、気持ちが入りやすかった。
すっと心に入ってくる歌詞で、好きになっちゃったときの心情がわかりやすく表現されていたので、踊りながらもイメージが自然に膨らみました」
──ストーリー仕立てのMVかな? とも思ったのですが、しっかりダンスで表現していて。
「ダンスの振り付けにもストーリーがあり、佐賀県出身の文学少女が恋をしちゃうっていう設定なんです。
自分がその子になったつもりで踊ってね、と先生(振り付け担当のCRE8BOY)がおっしゃっていて。
イントロで物語が始まって、本を書いたり、読んだり、四季が変わる様子を表現している振りが入っています。
手を合わせている振りは、主人公が自分に降りてくるっていうことを表しているんですよ。
それがストーリーの始まりで、それぞれいろいろな意味が込められている。
表情もみんなでこだわって、笑顔だけでなく、好きを伝えられないもどかしさも表現していて。
ラストのサビでの笑顔は、もう好きになっちゃったんだから、自分の気持ちに正直にならなきゃ! という笑顔です。
先生のアドバイスをもとに全員でがんばったので、みんなの表情の変化にも注目していただけたら、嬉しいです」
──軽やかなステップと衣装の動きとがマッチしていて。可愛すぎて、みんな好きになると思います(笑)。
「ありがとうございます(笑)。
今回は“恋花ダンス”という、花のようにふわっと舞うように踊る振り付けなので、それに合わせて衣装も可愛らしいものになっているんです。
こういう花柄って、SKE48の表題曲でははじめてじゃないかな?
ライブで花柄の衣装を着ることはありましたが、小花柄っていうのはなくて。
だからメンバーの中でも、“こういう清楚系の衣装ってなかったよね?”“嬉しいね!”って盛り上がっていました。
新たなSKE48の一面を見せられる楽しみと、実際に着たときの可愛さで、みんなでテンション高くなって、写真をいっぱい撮りました(笑)」
──衣装って、どの段階でみなさんに知らされるんですか?
「デザイナーの方が描いてくださったデザイン画をいただくんです。
次の曲の衣装はこういう感じになりますって。
その段階では、まだ生地感とかはわからないのですが、絵の段階で、ふわっと可愛らしい印象ではありました。
SKE48はこれまで、パキッとした感じのポップな衣装が多かったので、今回はどんな曲になるんだろう!? 爽やかな感じなのかな? と想像を巡らせていたんです。
実際、衣装にぴったり合う曲だったので、すごく嬉しかった。
作りが細かくて、レースもめちゃくちゃ可愛いんですよ。
女性のファンの方はすごく細かいところまで見てくださっていて、似たような私服を買ってみたよ、とか、似た生地を見つけて自分で作ったよって、それを着て握手会に来てくれたりするんですね。
これはメンバーにも刺さった衣装なので、きっと女の子に響くんじゃないかなって思います」
──ひとりずつ、違うデザインになっていますが、熊崎さんの衣装の特徴は?
「みんな、微妙に柄が違うんです。
私は黄色と紫の小さな花柄なんですが、メンバーによっては、例えば、センターのおーちゃん(末永桜花)はピンクのイメージが強いので、ピンクの花が散りばめられていたり、みよまる(野村実代)はどちらかと言えば、赤とか濃いめのカラーで大きい花だったりする。
みんなのイメージによって、衣装さんが振り分けてくれているので、その辺を見比べるのも楽しいんじゃないかな。
パステルカラーで、二重重ねのスカートの下のほうに透け感があるのも、爽やかで夏っぽい。
SKE48と言えば夏だけど、今までの夏のシングルとはまたちょっと違った爽やかな曲が来たな! って。
みなさんの反応も、すごく楽しみです」
──個人的に、この曲で響いたのはどんなところですか?
「聴いていて、ファンの人たちとアイドルの関係にも似ているなって思いました。
アイドルって、いろんなキッカケがあって好きになるものじゃないですか。
偶然もあって、好きになって、特別な存在になる。
握手会とかでおしゃべりして、楽しかったけどあとからいろいろ反省して落ち込んでしまうとか、歌詞と重なるんですよね。
ファンもアイドルも“好きだよ”って口にするけど、きっと他の子にも、そう言っている。
そういうことを考えると私だって嫉妬しちゃうし、ファンの人が、もどかしくて素直になれないっていうのもわかる。
推し活をしている人には、共感してもらえるんじゃないかな」
──ちなみに、熊崎さんが最近、好きになっちゃったものは?
「気づいたら好きになっていたのは、黒豆です。
なぜか、うちってよく黒豆が出るんですよ。
お母さんが毎回、出してくれる黒豆が、美味しいし、甘いのにヘルシーでいいなって。
食べたいけど太れない、でも食べたいってときに黒豆を食べていたら、いつの間にかハマっていました」
──最後に、これから来る夏にやってみたいことを教えてください。
「お仕事では夏競馬を見に行きたいのと、チームEで新公演が始まるので、出張公演がしたいですね。
いろんな場所で公演をして、たくさんの人に見てもらいたい。
プライベートでは自然が豊かなところに行って、川のせせらぎの音とかを聴いて癒やされたいかなぁ。
その一方で、遊園地やお祭りに遊びに行くのも楽しそうだし、夏らしいことも全力で楽しみたい。
“名古屋”“夏祭り”の日程で調べたりしていますから(笑)。
暑い中のライブで汗をかくのも、蒸し暑い夜にウォーキングして汗をかくのも、全部好き。早く真夏になって欲しいです!」