集中力を高める&継続させるための効果的な方法

2018年06月28日

「やらなければならない」「頑張らなければならない」状況なのに集中できない。そして、集中力を維持したり、高めたりすることは簡単ではありません。では、どうすればいいのでしょうか?
 
「集中」とは、つまり、目の前のことに対してちょうどいい力加減でのぞめる状態をいいます。
 
うまく気持ちをコントロールして、意識的に集中を強めたり維持したりする力を「集中力」と呼ぶのです。
 
 
気持ちをコントロールすることは技術です。
そして、訓練や意識の変化によって集中力を上げることができます。
 
 
さあ仕事だ!さあ勉強だ!と言って、簡単にやる気スイッチが入れられるなら苦労はありません。
 
人間の集中力の時間的な限界は90分だと言われています、
 
また、15分周期で集中が切れるという説もあります。
 
集中力というのは、実はこのようにあやふやではっきりしないものですが、メカニズムを知ればコントロールは可能です。
 
それでは、集中力を高める、継続させる方法についてご紹介していきます。
 

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集中力を高める&継続させるための効果的な方法

 

「集中とは、リラックス状態のこと」

 
余計な力が入っていない、かつ、適度な力が入っていることが集中の前提です。
 
頑張らなければならない状況であれば、どうしても必要以上に力が入ってしまっていることが多いでしょう。
ですので、「うまく力を抜く」というのがひとつのポイントになります。
 
 
うまく力が抜け、必要な分だけ力が入っていることを「リラックス状態」とも言います。
 
緊張も苦しさもなく、抑制のない状態、つまりこれは「集中とほぼ同じ意味」になります。
 
 
集中力が続かない、集中できないという状況は、「適度なリラックスできていない」状況と言ってもいいでしょう。
 
集中しなければ、と自分を追い込めば追い込むほど、余計な力が入ってしまいリラックス・集中状態から離れていきます。
 
精神的に余裕を持つことではじめて集中という状態へ向かえるのです。
 
 
 

集中力ややる気のもとである「ドーパミン」を出す

 
ドーパミンは「やる気の分子」と呼ばれており、やる気や集中力を上げるために必須な脳内物質。
 
ドーパミンはアミノ酸チロシンから作られます。
 
また、アーモンド、りんご、アボカド、バナナ、チョコレートなど、チロシンの高い食べ物を食べることでドーパミンを生成するのに必要な栄養素を摂取することができます。
 
 
そのほかにも、
「ランニングや筋トレなどの運動」
「瞑想やリラクゼーション」
 
といったことを行うことでドーパミンが分泌されることも研究で証明されています。
 
 
さらに、「音楽を聴く」こともやる気や集中力を上げるドーパミンを分泌する効果があります。
 
運動などに比べて、音楽を聴くことはすぐに実施できるのでおすすめ。
 

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自分に合う、ドーパミンを出す方法を見つけてみよう。
 
 
 

「集中力がないという人」

自分のことを「集中力がない」と思っている人もいらっしゃると思います。
 
つい今やらなくてもいいことをしたり、余計なことを考えたりしてしまうことはよくあるかと思います。
 
この他にも集中力がない、続かない理由はさまざまです。
 
 
自分の集中力に自信のない人は、まず身体と脳を良いコンディションを整えることをおすすめします。
 
もちろんできる範囲でかまいませんが、体や心、脳が良いコンディションに整ってはじめて「集中すること」に意識を向けられます。
 
自分にとって嫌なことは正面から向き合いづらいものがありますし、体調が悪ければ適度な力を入れるのも難しいでしょう。
 
 
集中力は意識の問題でもあります。
 
 
目の前のことに集中するために、余裕のある意識を持つために適度な休みは必要不可欠なのです。
 
 
 

「カフェインは頑張る力はくれるが集中力にはマイナス?」

 
コーヒーや紅茶などカフェインが豊富な飲み物を飲みながら、勉強や仕事を頑張るという人は多くいることでしょう。
 
実際のところ、カフェインには興奮・覚醒作用があり、疲れた身体や脳を戦える状態に持っていくことができます。
 
 
しかし、興奮状態になるということは必要のない力を入れることにつながり、さきほどお話したリラックス状態からは離れていきます。
 
カフェインを取ることで頑張ることにはつながりますが、「集中力を上げる」という点ではむしろマイナスの可能性が高いことを覚えておきましょう。
 
 
また、カフェインには依存性があり、カフェインを飲むほどさらに欲するようになってしまうというデメリットがあります。
 
少量では満足できないようになるのです。
 
そして、カフェインの飲みすぎは体に負担を与えます。
 
長期的にみれば、集中力を上げる体や心の状態とはかけ離れることになります。
 
「集中力を上げたい」のであれば、カフェインの摂取は最小限にしましょう。
 
 

「睡眠不足は集中力の一番の敵」

 
まず結論から言いますと、「睡眠の質と量を確保すること」で集中力は改善します。
 
私たちは日々の生活の中で膨大な量の情報を「脳を使って」処理しています。
本人が自覚している以上に脳の疲労は溜まっているのです。
 
そして脳の疲労を回復するために「睡眠」はとても大切なこと。
 
 
一般的に、最低6時間の睡眠が回復のために必要だとされていますが、最近の研究結果では6時間睡眠を2週間続けただけで、脳が2日間徹夜した状態とほぼ同じにまで落ちてしまうと言われています。
 
つまり、7~8時間の睡眠を毎日とらなければ脳の疲れはとれない、ということです。
 
脳の働きと集中力は密接な関係にあります。
 
集中力を上げたいという人は睡眠時間をとるよう努力しましょう。
 
 
しかし、忙しい日々を過ごしているなかで、それだけの睡眠時間をとることができない、という人もいらっしゃるでしょう。
 
その場合、昼寝という方法があります。
 
「たった15分の昼寝」でも回復するというデータがあります。
 
さらに机に座ったまま目を閉じて、何も考えずにいるだけでも脳は回復します。
 
 
昼寝や目を閉じて休む、ということも積極的に取り入れていきましょう。
 
 
 

「集中力が続かない原因とは」

 
「なんで集中力が続かないのか」ということについて考えてみます。
 
集中力が続かない原因には
・自分自身の内面的な原因
・環境による外部的な原因
があります。
 
 
内面的な原因とは先ほどの体や心、脳のコンディションの問題、やりたい意識やドーパミンなどの問題です。
 
 
そして、とくに「やりたくないことをやるとき」に人は集中力を上げにくい状態になります。
 
やりたくないことに対して、人は余計な力が入りやすいものです。
 
「さあやるぞ」という気合いは必要かもしれませんが、それでリラックス状態を失っては意味がありません。
 
そういうときは、さきほどのドーパミン分泌で紹介した「瞑想・リラクゼーション」の定番である深呼吸がおすすめ。
 
自分の呼吸を意識してみましょう。
 
たった数分間の深呼吸でドーパミンが増え、集中力を上げると言われています。
 
 
「やりたくないことをやるとき」は、10~15分ほど深呼吸をしましょう。
 
 
自分自身の内面的な原因に対処できたとしたら、あとは外部的な原因です。
 
つまり、集中すべき場所の環境について考える必要があります。
 
 
集中力とは三種類の能力をさします。
・一点に意識を集約する能力
・全体を把握する能力
・余計なものをシャットアウトする能力
です。
 
「集中」と言っても、これだけの要素が入ってきます。
これらの条件をすべて満たしていることが集中の条件となります。
 
 
個人差は大きいですが、人間は聴覚が優れています。
 
外を走る車の音、近くにいる赤ちゃんの泣き声、あるいは人の話す声など、周りの音が影響し、集中力は下がりやすくなります。
 
周りがうるさくて集中できないと感じる人は、イヤホンで自分の好きな音楽を聴く、静かな環境で取り組むといった対策がおすすめ。
 
少しでも自分が落ち着ける環境を工夫しましょう。
 
 
 

「集中力は意識して上がるが努力は必要」

集中力は非常に繊細なもので、完全にコントロールすることは難しいとされています。
 
スポーツの世界などでは「ゾーンに入る」という言葉が使われたりしますが、「完全な集中状態」というのは本当に珍しく、辿り着くのに困難な状態です。
 
 
ただし、目の前のやるべきことをやる、大事な場面で集中する、などの一般的なレベルにおける集中、ということであれば不可能ではありません。
 
体調を整え、内面的、外部的問題を取り除けば、結果として「集中状態」に入ることができます。
 
 
一方で、その問題を取り除くのがなかなか難しい。
 
ゲームや漫画、SNSに友達との連絡など娯楽はたくさんありますし、数々の誘惑が邪魔をしてきます。
 
 
そもそも集中という言葉の意味は「中心に集める」というところからきています。
 
つまり散らばってしまっている心を中心に持ってくることを指します。
 
逆に集中できていない状態を「気が散っている」といったりするのもこういった意味と関連しています。
 
当然のことですが、気が散ると、周りのことや関係ないことが気になり始めたり、スマホをいじりたい、などの欲が出てきます。
 
 
集中とはこういった気が散った状態から抜け出さなければいけません。
 
日常にあるさまざまな誘惑に負けない、強い意識を持つ、という努力が集中力には必要不可欠なのです。
 
 
 

「集中力を上げるには前向きな言葉や発言、思考が必要」

 
大人が1日に使う言葉の数は800~900語と言われています。
もっとも言葉を使う大学生だと、1000~2000語になるとか。
 
それだけの数の言葉が頭のなかにあるわけですが、仮にそのうちの半分がネガティブなものだとしたら、どうなるでしょうか。
 
 
「疲れた」「だるい」「しんどい」「ムカつく」などのネガティブ思考を言葉にしてしまうことで意識がより暗い方向へ行ってしまう傾向にあります。
 
人間は「本能的に楽をしたい」という方向に向かってしまう生き物。
 
「めんどくさい」「あとでしよう」などの「やりたくない」につながるネガティブな言葉ばかり言っていると、これらの言葉と意識が習慣化され、「やりたいくない」「サボる」ことも習慣になってしまいます。
 
 
1日に発する言葉の半分以上はポジティブな発言にし、前向きに考える習慣がつけば、結果的に集中力はアップします。
 
 

「集中力を助けてくれる、上げてくれる食べ物」

 
集中力を持続させるためには、食べ物も重要です。
お腹いっぱいになると眠くなってしまうので大食いはおすすめできませんが、空腹になるとこれもまた集中力が落ちる原因になります。
 
では、集中力を保つために効率の良い食べ物はあるのでしょうか。
 
 
まず、集中するには脳が活性化している必要があります。
 
そして脳に必要な栄養素はたったひとつ、それはブドウ糖です。
 
成人男性は1時間で約5gのブドウ糖を消費し、脳の状態を保っています。
脳を活性化させて勉強や仕事に励むと消費量は増加しますので、1日で150gほどのブドウ糖摂取が必要になります。
 
 
ブドウ糖が豊富に含まれる食べ物は、「穀物」「果物」「はちみつ」「チョコレート」などがあげられます。
 
とくに「果物」は血糖値が上がりにくいため、眠くなりづらいというメリットがあります。
 
「チョコレート」は、コンビニなどでも手軽に買えて食べれるのでおすすめです。
 
また、ブドウ糖が凝縮された飴なども発売されています。
 
甘いものは食べ過ぎると肥満の原因になりますが、適量をとることで集中力の心強い味方となってくれます。
 
 
 

「余計なことは後回し」

 
一度に複数のものごとを同時進行させることを「マルチタスク」と言い、日本では重視する傾向がありますが、実のところ「集中力を分散させる」大きな原因となるのでたいていの場合は効率の良い方法ではありません。
 
ひとつのタスク(勉強や仕事)に、文字通り集中して取り組むことが最良の方法です。
 
SNSやメールのチェック、部屋の掃除や片付けなど、たとえ小さなことでも余計なことは後回しにして目の前のことに全力で取り組みましょう。
 
そして、集中して何かをしているときには「何もしない時間」=休憩をとることが重要になってきます。
 
人間の集中力にはいろいろな説がありますが、90分ないし15分が限界であることは先ほどお話しました。
 
ですので、45分ごとに15分程度の休憩をとるのがひとつの理想です。
集中力を持続させるためのコツとして、ぜひ覚えておいてください。
 
 
 

「疲れないということ」

 
集中していると、時間が経つにつれて脳は疲れてしまいます。
 
しかし時間と自分をきちんとコントロールすることができれば、その疲労は最小限に抑えることができます。
 
集中している合間に適度な「休憩」と「栄養」をとることが重要だとさきほどお話しましたが、これを徹底することによって疲れにくい脳になっていくのです。
 
忙しければ、休憩も栄養もとることができない、という状況もあるでしょう。
その場合、どちらかひとつでも効果はあります。
 
追い込まれているときは、力が入り集中しにくいものです。
そういうときは、「疲れないでおこう」と考えるだけでも力が抜け集中しやすくなります。
 
適度に力を抜き、適度に頑張るという意識でいると、それが習慣化されポジティブに集中できるようになります。
 
 

「自分に合う集中力を上げる方法を探す」

ここまでさまざまな集中力についての解説や集中力を上げる方法を紹介してきました。
 
それぞれ効果はありますが、いきなりすべてを試すというのは時間的にも身体的にも難しいかと思います。
 
ですので、まずは自分に合っているものをいくつかピックアップして、組み合わせて行うのが最も効率の良い方法です。
 
 
集中力を高める方法(トレーニング)とは、「平常心を保つための訓練」とも言えます。
 
いかに適度なリラックス状態を保持できるか、これがとても大事です。
 
いろいろな方法を試してみて、自分にとって心地良いもの、合っているものを選んで習慣にしていきましょう。
 
 
 

「まとめ」

 
集中力を高め、持続するには
・リラックス状態であること
・適度な休憩、睡眠
・運動や瞑想、リラクゼーション
・栄養や健康面を維持
・ポジティブな思考
 
が大事とお話しました。
 
細かい生活の積み重ねが私たちの集中力に影響を及ぼします。
精神と身体のコンディションを管理するのが、集中するための大前提です。
 
 
最初は難しいかもしれませんが、10分集中する人と11分集中できる人の間には、トータルで見ると決して小さくない差ができます。
 
少しずつでいいので、集中力を持続させられるようにトレーニングしていきましょう。
 
 
 

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