しかし、この曲で歓声がやまなかった本当の理由はこうしたダンスだったからではない。この曲は「次のホールツアーで聴きたい曲」をアンケートした際に第1位に輝いた曲。KISS me待望の楽曲だったのだ。そして、もう1つの理由がこの曲で会場に現れた新メンバー・ジュンの存在だ。武道館初公演となるジュンは緊張気味の様子。他のメンバーも武道館の興奮をコメント。キソプ「武道館は日本で意味のある場所。僕たちが頑張らなければならない」、フン「2年前は本当に緊張してしまって、ファンのみなさんに完璧な姿を見せられなかっ たです。今も緊張しています」、ケビン「武道館は2年ぶり。今、鳥肌が立っています」。
ツアー初披露となる9曲目「Stop Girl」、手を頭の周りでくるくる回す振付が印象的な10曲目「LOVE ON U」、クールでキレのあるビートが印象的な11曲目「FEEL IT」と続いた後は、スヒョン、ケビンによる12曲目「One Call Away」とフン、キソプ、イライ、ジュンによる13曲目「Head Up High」。今回の公演で来場者にプレゼントされたCDにも収録されている2曲だ。「One Call Away」はケビンのイノセントな歌声とスヒョンのクールだけど熱のある歌声のハーモニーが胸を打つバラード。一方の「Head Up High」は男らしい拳突き上げ系の力強いナンバー。突き抜ける高温の声が爽快だ。
そして「特別なステージを用意しました」というフンの言葉で入ってきたのはちびっ子6人によるチビキス。メンバーと対決形式でダンスを披露しあう。続いて、会場には傘を持ったメンバーとデートする体裁の映像が流れる。そして、メンバー全員による「また10年後も、この木の前で君に誓う。愛してるよ」という言葉ののちに15曲目「Spring Rain」を披露。舞台上に現れた木のセットで歌った。メンバーそれぞれのソロで綴るこの曲は、U-KISSからの感謝の表明。深い思いの込められたメロディが胸を打った。そこからイメージを180度転回したダンサブルな16曲目「Forbidden Love」を経て、17曲目「Miracle」に。メンバーが台車に乗り、ファンの間を行き交う。ライブ第1幕最後の曲は「Shape of your heart」。木に乗ったメンバーが舞台後方へと吸い込まれていく。
「U-KISS」のコールが会場に響き、アンコール。Tシャツとジーンズ姿で登場して20曲目「NEVERLAND-Japanese version-」、タオルを振り回して歌う21曲目「The Only One」を披露。そしてここで重大発表。10月25日に豊洲PITで"Happy Halloween Party~UKISS or Kiss me ドキドキ どっきり大作戦~"を開催することを発表。ケビンはゾンビ姿をやってみたいそう。どんなコスチュームでメンバーは現れるのか!? ファンもさまざまなコスチュームを着て来場してほしいとのこと。
最後の曲、「Kiss me Forever -一生 Japanese ver-」のコールの後、画面に流れたのはファンからのU-KISSへのさまざまなメッセージ。メンバーは座ってステージ後方のスクリーンに見入っていた。メンバーも感涙。感動の演出に「言葉にできない想いがいまたくさんある。もっと日本語を勉強して伝えたい」という言葉も飛び出した。メンバーとファンの絆の深さを感じる、愛にあふれたライブだった。